第367回(3月1日)予算の年度内成立確実へ 五野党選挙協力
 16年度予算案と軽減税率関連法案などは 3月 1日にも衆院を通過。参院送付後 30日を経過すると自然成立することから年度内成立が確実となりました。首相は衆院選挙制度改革について、定数削減時期を大幅に前倒しするよう自民党に指示。野党にも協力を呼びかけたことから、公選法改正案が今国会で成立する見通しが強まりました。ただし、新たな区割りの決定には 1年程度かかると見られ、実際に衆院選に適用されるのは 17年以降となります。野党 五党首は同 19日に会談し、夏の参院選での選挙協力を進める方針で一致、翌 20日の社民党大会には 五党幹部が勢揃いし、自民党を過半数以下に追い込むと気勢を挙げました。特に共産党は 「自民封じ」 のため、連合政権構想よりも野党共闘を優先するとし、改選定数 1 の 1人区でも候補取り下げに応じる意向を表明しています。こうした野合、談合に対し、自民党内には衆参ダブル選で野党を分断すべきだとの声が高まっています。日銀が 16日から導入したマイナス金利も、株や為替の乱高下を招き経済の不透明感が漂っています。だが円高で好調の自動車、電機など大企業は「成長と分配の好循環」を掲げる首相の求めに応え、3年連続の高水準賃上げ( 3 ― 5千円台)の攻防を続け今年も政府主導の春闘はたけなわです。緊迫した中盤国会ですが一層のご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

衆院定数削減で首相 ・ 野田氏論戦
 「定数 10削減を行っていく。先送りせずに決めていく。自民党総裁としてその方向に議論をまとめたい」 ―― 首相は 19日の衆院予算委で民主党の野田佳彦前首相が 「定数削減が未だに実現されていない。約束の中身を覚えているか」 と迫ったのに対し、15年の簡易国勢調査に基づき定数 10減を前倒しすると断言しました。野田氏は首相時代の 12年 11月、当時野党の安倍晋三総裁との党首討論で、定数削減の確約と引き換えに衆院を解散すると表明。その 2日後に民 ・ 自 ・ 公三党は 13年通常国会で定数削減の結論を出すことで合意し、野田氏は解散の約束を断行しました。首相は 「その約束にのっとって衆院定数の 0増 5減を実行した。 (それ以上の削減は) 共同責任だ。三党それぞれが責任をかみしめなければならない」 と答弁しましたが、野田氏は 「 13年の通常国会までに (定数削減を) 出来なかったことは国民に嘘をついたことになる。満身の怒りを込めて抗議したい。消費増税前に実現すべきで トゥー ・ レイト (遅すぎ) で、 10削減は トゥー ・ リトル (少なすぎ)だ」 と首相の責任を追及しました。

首相が自民改革案の作り直し促す
 自民党が 10日にまとめた選挙制度改革案は当初、定数削減を盛り込まない方針でしたが、首相の強い意向で方向転換し、衆院の議員定数を大幅に削減することを柱としました。だが、削減時期は 2020年国勢調査以降に先送りする内容。選挙制度改革問題統括本部 (本部長=細田博之幹事長代行) が策定した原案は小選挙区の格差を 2倍未満に抑えるため、 @ 15年の簡易国勢調査に基づき、都道府県内の選挙区割りを調整 A20年の大規模国勢調査に基づいて都道府県ごとの定数配分を見直し、同時に定数削減も実施 ―― が骨子で、衆院議長諮問機関 「衆院選挙制度調査会」 が答申で求めた 「アダムズ方式」 の採用は明記せず、小選挙区の定数配分の際、先ず全都道府県に 1議席ずつ割り振り、残りを人口比例で配分する 「 1人別枠方式」 を温存しています。しかし、野党が 「自民党は改革に消極的だ。早急にアダムズ方式による定数配分を見直すべきだ」 と主張していることから、首相は 18日の細田統括本部長との会談で、 「私は定数削減をしなければならないと言ってきたしこれからも言い続ける」 と改革案を作り直すよう促し、翌日の衆院予算委で、野田氏と対決しました。

自民 「0増6減」 公 ・ 民 ・ 維 「7増13減」
 大島理森衆院議長は22日、各党代表と個別に会談し衆院選挙制度改革案を協議しました。自民党は 26日発表の 15年国勢調査速報値を基に、まずは総定数を 10 ( 小選挙区 6、比例選 4 ) 削減する一方で、衆院議長の諮問機関 「衆院選挙制度調査会」 が答申した 「 7増 13減 」の小選挙区定数配分の見直しは先送りし、「 0増 6減 」 とする案を提示しました。 26日の国勢速報値に基づき、都道府県ごとに定数より 1 少ない数で人口を割り、数の少ない順から 6県の定数を 1 ずつ減らす 「 1人別枠方式 」 を温存するもので、10年国勢調査の人口で試算すれば、青森、岩手、三重、熊本、鹿児島、沖縄の 6県が削減対象となり、長崎はどうやら外れます。衆院議長諮問機関の答申は、 1人別枠方式に代わって、人口比をより反映しやすい 「アダムズ方式」 とし、選挙区は東京 3、埼玉、千葉、神奈川、愛知の各 1 で計 7 増やし、13県で減らす案。答申には自民案の 「 0増6減 」 のほか、宮城、新潟、滋賀、奈良、広島、愛媛、長崎の 7県が含まれ、全体では 「選挙区 6、比例選 4 」 の 10減となります。公明、民主、維新の各党は調査会答申の 「アダムズ方式」 に基づき 「 7増 13減」 を直ちに実施するよう主張。共産党は定数削減に反対し、現行の小選挙区比例代表並立制の廃止を求めました。一方、答申が求めた比例選の定数 4 削減は、主要各党が尊重する考えですが、公明党は定数が 10以下になる比例選ブロックの統合を提案するなど与党内の分裂が明白になりました。

国民連合政権棚上げ野党共闘優先
 このところ、国会では 「イクメン議員」 宮崎謙介衆院議員の不祥事による引責辞職、丸山和也参院議員の 「米大統領は奴隷の子孫」 発言、丸川珠代環境相の福島第1原発事故に関する放射線量の除染目標を巡る 「何の科学的根拠もない」 発言、島尻安伊子沖縄 ・ 北方担当相の 「ハボ…(の後、マイが続かず言葉に詰まった) 」 の歯舞失言 ―― など与党議員や閣僚の不適切な発言 ・ 失言が続出、野党を勢いづかせました。谷垣禎一幹事長は 19日の党役員連絡会で、 「連日、閣僚あるいは自民党議員の発言が色々取り沙汰されているが、誤解を招く発言、ものの言いようが積み重なると国民の支えを一気に失うことにもなりかねない。十分注意し謙虚に丁寧にかつ慎重に発言をするようお願いする」 と苦言を呈しました。民主、共産、維新、社民、生活の野党五党首は 19日、国会内で会談し、 「 1 強」 の自民党を打倒するには 「野党統一候補」 が必要と判断、夏の参院選で選挙協力を進める方針で一致しました。特に共産党は安保関連法廃止を目指す国民連合政権構想を掲げてきましたが、これを事実上棚上げし、自前の候補擁立よりも野党共闘を優先する決意を強調しました。 

共産候補辞退なら7選挙区で苦戦
 参院選の勝敗を左右する全国 32の 一人区では、共産党が 29選挙区で候補者を決定し、このうち 21選挙区で民主党の公認 ・ 推薦候補と競合しています。これを一本化し政権批判の受け皿ができれば、与党と互角の戦いを演じることも可能です。読売の試算では 2013年参院選に当てはめれば、山形、宮城、新潟、栃木、長野、山梨、三重の7選挙区で勝敗が逆転すると見られています。 4月 24日投開票の衆院北海道5区補選で民主党道連と共産党道委員会は 19日、共産党が候補予定者を取り下げ、無所属で出馬予定の民主党道連常任幹事に候補を一本化すると発表しました。野党五党は安保関連法の廃止法案を衆院に共同提出。共産党の志位和夫委員長は生活の党の小沢一郎代表と何度も会談、小沢氏が野党統一戦線の黒幕であることは紛れもない事実ですが、おおさか維新の会の松井一郎代表 (大阪府知事) は記者会見で、 「野合談合の選挙互助会だ」 と決めつけ、五党と一線を画す考えを強調しています。民主、維新の両党首は 26日、3月中に合流することで正式合意。維新の党が解党し民主党に吸収合併される形を取るもので、 @新党名は客観的に決める A代表選は党員 ・ サポーターを集めた上で参院選後の今秋に実施する ―― など 7項目で合意しました。

衆参同一選で野党分断すべきだの声
 野党共闘が現実味を帯びたことについて自民党の二階俊博総務会長は 19日の記者会見で、 「共産党がそういう戦法で来るなら、絶対に負けないよう自公両党が団結して徹底的に戦う」 と決意を述べました。党内では、 @内閣支持率は依然高水準を維持している A野党が夏までに 295衆院小選挙区の候補者調整を行うのは至難の業 B公明党は同日選に難色を示すが、年末解散で年内に 2回選挙をやる苦労を考えればダブル選の方がましと考えるだろう ―― などの配慮から、 「衆参同一選で野党を分断すべきだ」 との声が強まりつつあります。自民党各派の政治資金パーティが 3月から 5月中旬にかけてセットされたこともダブル選が取り沙汰される理由。わが岸田派 (宏池会) は 4月 19日です。是非ともご出席下さい。