【衆院議員北村誠吾君を囲む会のご案内
 この度、北村誠吾君は衆議院沖縄・北方問題特別委員会委員長に就任し、国政において幅広く活躍しております。これもひとえに、皆様のご厚誼の賜物と重ねて御礼申し上げます。
つきましては、同君の今後ますますの活躍を願い、励ます会を開催したいと存じます。皆様にはご多用のところ誠に恐縮ですが、是非とも出席賜り、北村誠吾君と直接語り合い励ましていただければ幸いと存じます。皆様のご理解とご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。  
                                                   謹白
                                    衆議院議員 北村誠吾君を囲む会
                                    主催 北村誠吾後援会 事務局
   日  時  平成22年11月21日(日)18;00〜 (受付開始17;30〜)
  会  場  九十九島観光ホテル(佐世保市鹿子町740 TEL0956-28-2111)
  会  費  1万円



第240回(11月16日)岐路の両政権 内憂外患の菅内閣
 2日投開票の米中間選挙で、民主党は上院で辛うじて過半数を維持したものの、下院で60以上の議席を減らして過半数に届かず、歴史的大敗を喫しました。有権者はオバマ政権の景気回復策を「財政赤字と10%近くの失業者を増大させただけ」と批判し、「チェンジ(変革)」路線に「ノー」の厳しい審判を下しました。オバマ政権にあやかり同じく「チェンジ」を唱えた菅民主党も、中間的選挙の参院選では「バラマキ政治」による財政破綻と、景気・雇用対策で成果が出せず大敗し、日米双方の民主党は同様のねじれ国会に直面し、政権運営の岐路に立たされています。とりわけ、小沢一郎元代表が「政治とカネ」問題での国会招致を拒否し、尖閣諸島漁船衝突事件のビデオ流出など新たな危機管理問題が生じたため、自公など野党が硬化、補正予算案の会期内成立は困難な状況にあります。おまけに、菅政権が尖閣諸島問題で手を焼いている最中、メドベージェフ露大統領が突如、国後島を視察するなど北方領土問題が急浮上、菅政権は内憂外患の窮地にあります。尖閣、北方領土などの問題は私が委員長を務める衆院沖縄・北方問題特別委で審議されますが、国家主権、国益を守る立場から、私は毅然とした態度で案件を処理する覚悟です。向寒のみぎり、皆様のご健勝を祈念するとともに、ご支援、ご叱正をお願い申し上げます。

雇用・経済・医療改革で茶会運動
米中間選挙は4年に1度の大統領選の中間年に行われ、下院は全議席、上院はほぼ3分の1が改選され、各州では知事選や地方議会選、様々な問題での住民投票も合わせて実施されます。今回は2年任期・全議席改選の下院(定数435)で共和党が239議席、民主党は185議席を獲得、共和党は過半数(218)を大きく上回る240議席程度を確保。上院(定数100)では改選37議席中、共和党は23,民主党は12を獲得。非改選と合わせると共和党は46議席、民主党は52議席となり、わずか2票差で過半数を維持しました。選挙では、オバマ政権の雇用・経済政策や医療保険制度が争点となりましたが、リーマンショック以来のバブル崩壊で住宅ローンが払えず家屋を差し押さえられた低所得層が多く、雇用情勢も悪化して失業率は10%近くにも達しています。特に大統領の巨額な財政出動によって金融システムの崩壊を食い止め、破綻した米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)などを救済したりして、財政赤字は2年続けて1兆ドル(80兆円)の大台を越えています。医療保険制度改革など福祉重視のオバマ政権の「大きな政府と増税」路線に反対する、共和党の草の根保守派「テイーパーテイ(茶会運動)」系候補が有権者の不満を吸収して躍進。無党派層や中高年層も共和党支持に回りました。

4Kバラマキ尻拭い補正予算
  菅内閣は10月29日、景気の2番底回避のため、雇用を中心とした4兆8513億円の円高・デフレ対策を盛り込んだ今年度補正予算案を国会に提出しました。総額5兆500億円規模にも相当する補正で、財源は剰余金などを活用して国債は追加発行せず、財政再建に配慮したと主張しています。しかし、政権交代後に鳩山前内閣が策定した本年度予算は過去最大の92・3兆円に達し、リーマンショックによる税収落ち込みがあったとはいえ、国債発行額は44・3兆円の巨額。菅内閣が取り組む平成23年度概算要求額も93・8兆円でさらに100兆の大台に向かっています。これは子ども手当、農家の戸別補償制度導入、高速道路無料化、高校無償化の4Kバラマキ政策の尻拭いによるもので、オバマ政権に引けを取らない巨額な財政出動で「大きな政府」の実態を示すものです。岡田克也民主党幹事長が2日午前の与野党幹事長会談で、「小沢元代表の国会招致を今国会で実現するよう努める」と確約したのを受けて、同日午後の衆院本会議で野田佳彦財務相が財政演説をして補正予算案の審議が始まり、8〜10日の3日間は首相が出席して外交・経済問題で予算委の集中審議が行われました。しかし、小沢氏が国会招致を拒否したため野党が態度を硬化させています。伊吹文明元幹事長は4日、衆院本会議の代表質問で「小沢氏を立てれば日本は亡ぶし、菅首相を立てれば民主主義は崩れる。袋小路に入った」と攻撃、石破茂政調会長も8日、衆院予算委員会の質疑で「1兵卒になると言った小沢さんが上官(幹事長)に従わないなら、除隊(除名か離党)しかない」と痛烈に批判しました。

小沢氏、前言翻し国会招致拒否
 小沢氏が拒否したのは3日のインターネットサイト「ニコニコ動画」番組に出演した時のこと。同氏を巡る政治資金規正法違反事件で、「司法手続きに入っている。三権分立から言えば、司法で取り上げるものを立法府で議論するのはあまり妥当ではないし、必要もないのではないか。岡田君1人で決める話ではない。国会として、党としてどういう結論を出すか、まずやらなくてはならない」と約1時間半もブチ上げ、衆院政治倫理審査会など国会での釈明を拒否する意向を表明しました。小沢氏は10月7日、記者団に「国会で決めた決定に私はいつでも従い、進んで説明する」と述べていましたが、掌を返したように国会出席を否定。野党に国会招致を約束した岡田氏とも会って拒否を表明したため幹事長の面目は丸潰れ。小沢氏に近い輿石東参院議員会長は「本人が政倫審に出ないと言ったから、もうこの問題は終わりだ」と述べ、幕引きを表明しています。自民党は財政再建に向けた「財政健全化責任法案」(バラマキ阻止法案)を再提出し、同法案の成立を補正予算案賛成の条件にしています。石原伸晃幹事長は小沢氏が「国会招致に出ないで、ネット番組に出るなんてけしからん」と批判、他野党も菅首相や岡田幹事長ら執行部の責任を徹底追及しており、補正予算案はビデオ流失事件の対応で問題があったとする仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通大臣の不信任案を15日の衆院本会議で否決した後ようやく16日午後に衆院を通過したものの、会期を10日間程度延長しない限り、成立は困難な見通しです。

足下見て露大統領が北方視察
 こうした中、ロシアのメドベージェフ大統領は1日、旧ソ連を含め最高指導者として初めて北方領土の国後島を約3時間半訪問、自ら日産自動車製の4輪駆動車のハンドルを握り地熱発電所など7施設を視察。地元産イクラを「うまい」と試食し、訪問先の民家では「この地の発展は重要だ。さらなる投資を行う。文化施設やスポーツ施設など何でも造る」と語り、同島をロシア領として発展させることを住民らに確約しました。菅首相は直ちに記者団に対し、「北方4党は我が国固有の領土だという姿勢は一貫している。大変遺憾だ」と述べ、河野雅治・駐ロシア大使を一時帰国させ、事情を聴取しました。これは事実上の対抗措置として抗議の意思を示したものですが、ロシアのラブロフ外相は2日、「大統領は国後島訪問に満足しており、他の小クルリ諸島(歯舞群島と色丹島を指す)への訪問を計画している」と述べて挑発しました。メ大統領の視察は管政権が尖閣諸島問題でぐらつき、日米同盟にすきま風が吹いている足元を見て、領土問題で有利に立とうとする狙いと、2012年の大統領選を睨んだプーチン首相との主導権争いが背景にあると見られます。

次期大統領選へパフォーマンス
 3年前に大統領任期を満了したプーチン氏は側近のメドべージェフ氏に大統領を禅譲、自らは首相に就任し「2頭体制」でロシアを統治、次期大統領選は話し合いの上でどちらが立候補するかを決める方針を申し合わせています。読売によると、カギを握るのは国民人気で、10月実施の世論調査では大統領の支持率は前月より3%上昇して75%となり、プーチン首相の76%に1%差まで肉薄。支持率で常に5%前後離されていた首相に、就任以来初めて並んだ、と言います。木村汎・北大名誉教授は読売の紙面で,「今回の訪問は今年夏の択捉島での軍事演習や、『対日戦勝記念日』制定、第2次世界大戦終結に関する中露共同声明と同じ流れにある」と解説、「大統領選に向け、軍や治安機関への影響力が乏しいメドべージェフ氏が『強い指導者』のイメージを打ち出したい事情もある。08年のグルジア紛争で強硬な態度を見せたことと同じだ」と述べています。メ大統領は北方領土の「実効支配」を内外に示し次期大統領選向けにパフォーマンスを繰り出したわけです。

日本外交の劣化、脆弱化に起因
 「これまで積み重ねた日露交渉の成果を無としかねない露大統領の国後島訪問で、極めて遺憾だ」――。谷垣禎一自民党総裁はこう抗議し、「普天間基地移設の迷走、尖閣諸島の無責任対応、露首脳の北方領土視察などは、自ら招いた目を覆いたくなる日本外交の劣化と脆弱化に起因する。1年間に重要な日米、日中,日露関係を無用に混乱させた」と管政権の外交無策を批判しました。私は3日の長崎新聞インタビューで「沖縄、北方問題について委員長として語るのは適切ではないが、大統領の国後島訪問は日露関係を損なう行為だと思っている」と述べ、「北方4島は当然日本固有の領土だが、旧ソ連が日ソ中立条約を破って進行し、現在も占領されたままだ」とコメントしました。事実、4島返還を求める日本と、2島返還で最終決着とするロシアの主張は隔たったまま袋小路に陥っています。ロシアが根拠とするのは平和条約締結後の歯舞、色丹の2島引き渡しを明記した「日ソ共同宣言」(1956年)。日本の主張は択捉、国後、色丹、歯舞の4島の「帰属問題を解決する」とした「東京宣言」(93年)に基づきます。メ大統領は09年2月、当時の麻生首相との会談で領土問題解決に「独創的なアプローチ」を模索すると表明しましたが、2島返還を超える譲歩は拒否すると言うプーチン前大統領の基本方針は変えていません。

APEC首脳会談で面目だけ保つ
 日中、日露が領土問題で揺れる最中、13日から2日間、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が厳重なテロ警戒の中、横浜市で開かれました。その1週間前に尖閣諸島沖の漁船衝突事件を撮影したビデオ映像がインターネット上に流出、「情報管理・危機管理に手抜かりの多い政府の責任は重大」(谷垣総裁)、「情報によるクーデターを政府の人間が行うのは大変厳しい話」(鳩山前首相)、「役所がやったなら、国家への反逆だ」(原口一博前総務相)と永田町は騒然としました。中国でも反日機運が再び盛り上がりやしないかと、胡錦濤国家主席の来日が危ぶまれましたが、胡主席は来日。13日中に日米、日中、日露の首脳会談が慌ただしく開かれ、菅首相は議長国の面目だけ保つことが出来ました。約1時間の日米会談では、安保改定50周年の日米同盟を深化させ、安保に関する新しい日米共同宣言を来年取りまとめることで合意。ようやくセットされた僅か22分間の日中会談では、尖閣諸島問題についてそれぞれの立場を表明(詳細は非公表)しましたが、長期的に安定した「戦略的互恵関係」の発展に合意しただけで、東シナ海のガス田開発を巡る条約交渉の再開や中国のレアアース(希土類)輸出規制の緩和など懸案事項で具体的進展はゼロ。胡主席は笑顔一つ見せず、中国側は「会談」ではなく「交談」と発表しました。約40分間の日露会談では、首相が露大統領の国後島訪問に抗議、「領土問題の解決を含め、日露の経済協力関係を発展させたい」と述べたのに対し、露大統領は「我々の領土だ。領内地域の訪問は大統領自身が決める」と主張し、逆に河野大使の一時帰国を批判、その一方で、菅首相から経済協力の言質を取り付けるという、露側の得点稼ぎに終わりました。

情報収集と関係国協議を開始
 「明治の開国に続く平成の開国。日本の復活に必ずプラスになる」――。菅首相は6日夜、経済連携協定(EPA)に関する最終的な関係閣僚委員会を開き、環太平洋経済連携協定(TPP=トランス・パシフィック・パートナー協定)の基本方針を決定した後、こう胸を張りました。日本にとってAPECの最大課題は、関税の原則撤廃を目指すTPPへの対応問題。閣議決定した基本方針は、「TPPへの情報収集を進めながら国内の環境整備を早急に進め、関係国との協議を開始する」と明記し、@「アジア太平洋自由貿易圏実現に向けた閣僚会合」の開催A首相を議長とする「農業構造改革推進本部」を設置し、11年6月に基本方針を決定B主要国・地域との経済連携協定は全ての品目を自由化交渉の対象とし、高いレベルの経済連携を目指す――が骨子です。首相は14日、APEC首脳会議で正式に表明しました。首脳会議は構造改革の推進や省エネ技術の普及など5つの重点分野からなる2015年までの成長戦略の策定で合意、首脳宣言「横浜ビジョン」を採択し閉幕しました。前号で紹介した通り、TPP参加には農業団体が日本農業の壊滅に繋がると猛反対、民主党内では小沢グループら半数の議員が「強引に進めたら政局になる」と執行部を脅し、連立を組む国民新党や自民党など野党も多くが慎重論を唱えていました。

試算バラバラ、農家と財界対立
 これに対し、財界は、TPPから除外されると輸出市場で差別扱いされ、日本企業は生産拠点を海外に移さざるを得なくなり、日本経済は空洞化するとして、TPPへの参加を強く期待していました。政府内の試算もバラバラで、農水省は「TPPで関税が撤廃されると、全ての国との間で輸入関税を維持できない」とし、TPP参加で11・6兆円の損失が出、食料自給率は40%から14%に低下すると主張。一方の経済産業省は「TPPに参加しないと欧州連合(EU)や中国とも自由化できず、鎖国に向かう」とし、雇用も約81万人減少、10・5兆円の損失を生むと主張。内閣府もTPPに参加すれば実質の国内総生産(GDP)は0・48〜0・65%増加し、3・2兆円の増収になると主張。3役所間で対立が生じていました。EPAは特定の国や地域との間で工業製品や農産物の輸入時に掛かる関税をなくすほか、人の交流や投資をしやすくするルールを決めるものですが、その軸となるのが自由貿易協定(FTA)で、関税や制限的通商規則の撤廃などを決めています。TPPはさらに進めて、関税の原則100%撤廃に加えて介護・看護などサービス分野や環境規制など、広範囲の自由化と統合を目指す21世紀型のFTAです。

玉虫色で逃げたが政権失墜へ
 韓国はFTAこそが繁栄の道であるとし、輸出競争力強化のため農業分野に10数年間で約10兆円もの巨額支援策を打ち出したうえ、チリや東南アジア諸国連合(ASEAN)などとの間でFTAを結んで既に発効。米国やEUとも発効待ちの状態にあり、さらにカナダ、メキシコ、豪州とも締結交渉中です。菅首相は韓国に刺激されてか、10月1日の所信表明で「TPP参加を検討」と打ち出しましたが、参院選中の消費税発言と同様、根回し不足であったため党内の反発を買い、 閣僚委で「開国と農業の再生を両立させ、ともに実現する」と強調しつつも、TPP参加の判断は先送りするなど玉虫色の決着で逃げ切りました。政府は行政の無駄を洗い出す第2弾の「事業仕分け」でやる気のパフォーマンスを見せましたが、日中など相次ぐ外交失政と場当たり的な内政政策に国民は失望、各紙世論調査の内閣支持率は30%台に急落、菅内閣の政権運営には赤ランプが灯っています。