第210回(8月16日)炎熱地獄の決戦 郷里の浄化目指す
 7月末に西日本を襲った集中豪雨は佐世保、平戸、西海、壱岐、諫早の各市で崖崩れによる死者1、床下浸水44戸、断水1万7千戸など多大な被害を出しました。被災者には心からお見舞い申し上げます。自民党は早速同月31日、中国・九州北部豪雨災害対策本部を開き、復旧作業に全力を挙げ、激甚災害指定の検討に入っています。本部長の保利耕輔政調会長は「100ミリの集中豪雨は1キロ四方に10トン、10キロ四方だと1千トンの降雨で、ダム決壊と同じだ」と豪雨のすごさを表現しました。都議選の結果も「集中豪雨と言うより台風だ」と東京2区の深谷隆司元総務会長が嘆いたような大敗でした。前哨戦の追い風に乗ろうとする民主党と我が党は炎熱地獄の戦いに火花を散らしています。各党のマニフェスト(政権公約)も出そろい、マスコミは政策の優劣をしきりに解説しています。前号の北村HPで自民、民主両党の違いを詳報したので重複を避けますが、我が党は大胆な財政出動による、3年間の実現可能な経済成長戦略を打ち出しています。

宏池会元祖の「所得倍増」を再現
 具体的には@2010年度後半に年率2%の経済成長を実現A今後3年間で40兆〜60兆円の需要を創出し、約200万人の雇用を確保B今後10年で可処分所得を100万円増やし、1人当たりの国民所得を世界のトップクラスに引き上げる――という公約で、我が宏池会(古賀派)の元祖・池田勇人元首相が唱え、実現した「所得倍増計画」を再現し、かつての高度成長時代に匹敵する豊かな国民生活を復元しようとするものです。「日本を守る、責任力」をキャッチコピーに、首相は景気対策とともに社会保障制度の見直しや少子化対策に取り組み、「安心」「活力」「責任」を公約の3本柱に据えています。これに対し、民主党の公約は「生活再建」を前面に出し、「税金の無駄遣いをなくす」など5つの約束と「脱官僚」を唱えていますが、子育て・教育、年金・医療、雇用・経済のすべてを見ても夢だらけで、成長戦略はどこにも見あたらず、財源無視の極端なばらまき政策です。

基本政策の安保にブレる民主
 自民党が「3年以内に無年金を救済する」とうたったのに対し、民主党は「月7万円を最低保障し、社保庁と国税庁を統合して歳入庁を作る」などと言っていますが、約5千万件もの持ち主が分からなくなった年金記録問題も、元をただせば民主党支持母体の自治労系に加盟の職員が社保庁を我が物顔に動かし杜撰な官庁に変え、解体させる羽目になったことを忘れてはなりません。民主党は深刻な雇用問題を政権与党のせいにしますが、これはリーマン・ブラザースの破綻を契機に地球規模で広がった昭和初期の大恐慌に似た経済危機であり、運悪く麻生政権樹立と同時に起きた「100年に1度の国際的不況」という外的要因です。首相は「全治3年の経済危機」と受け止め、「政局より政策」と懸命に取り組んだ結果、景気の底割れは6月に静まり、株価も1万円台を持続、回復の兆しにあります。首相は公約発表の記者会見で「民主党は予算を組み替えたら何兆円も財源がわいて出てくると言うが全くの夢物語。インド洋での補給活動に反対したが、選挙が近づき立場が不明確になってきた」と基本政策である安全保障にブレのあることを厳しく批判しました。

ド素人政治集団で脱官僚は無理
 民主党は「霞が関政治の撲滅」「脱官僚・政治主導」を掲げ、100人の国会議員を官邸・省庁に配置、次官会議を廃止して首相直属の「国家戦略局」や「行政刷新会議」を設置する体制に改めると公約しました。しかし、同党の現有勢力は112議席。これが仮に倍増してもド素人の政治集団であり、140年の伝統ある官僚機構を操れるでしょうか。このように出来もしないマニフェストの化けの皮が剥がされ、総選挙の潮目は変わりつつあります。中でも民主党の鳩山由紀夫代表が陥った公設秘書による個人献金者名の虚偽記載問題は、週刊文春が「3億円“献金疑惑”の原点 鳩山金満帝国の“血脈”」の大見出しで大々的に掲載するなど話題を広げています。違法献金事件で秘書が起訴された西松建設問題の小沢一郎前代表と同様、トップが「政治とカネ」の対応に追われているようでは首相候補などと言えません。小沢、鳩山両氏と岡田(克也)幹事長は金脈政治家の田中角栄元首相の愛弟子で「金権体質」のDNAを受け継いでいることは間違いありません。

洒落にならぬ“故人”の個人献金
 鳩山氏が集める個人献金は年間約5千万〜1億1千万円で、03〜07年の5年間では計2億3千万円に上り、与野党の代表クラスと比べても抜きんでています。このうち、税の控除を受けない年間5万円以下の個人献金は氏名、住所を記す必要がなく「その他献金」として合計のみを政治資金収支報告書に記載すればよいことになっています。鳩山氏の匿名の個人献金は03年が約8千万円、04年約4千6百万円、06年約3千7百万円と年平均で約4千6百万円に達していました。問題なのは、この匿名献金者に故人や献金していない約90人もの名義が使われていたことです。虚偽献金は年に400万〜700万円、05年からの4年間で193件2177万8千円に上っています。“故人”献金が個人献金に化けたのでは洒落にもなりません。鳩山氏は記者会見で「秘書は私に対する個人献金があまりに少ないので、それが分かったら大変だと思ってやったようだ。国民に心配、迷惑を掛け、お詫びする」と秘書の動機を説明、陳謝した上、公設秘書を解任。収支報告書に掲載された70人の寄付(計1771万円分)を削除する修正申告を行いました。

首脳の虚偽献金で金権体質暴露
 東京地裁は、西松建設の元社長が東北地方の公共事業を談合で受注するため、小沢氏の影響力に頼ろうとして10年間に約1億4千万円を渡したのは、その大半が偽装献金であったとし、禁固1年4ヶ月、執行猶予3年の有罪を言い渡しました。西松事件後、民主党は企業・団体献金の全面禁止を格好良く打ち出しましたが、小沢前代表に続いて鳩山代表の虚偽献金問題が浮上したことは、同党の「金権体質」を暴露したものとして与党は総選挙で国民に強く訴え、選挙後の特別国会でも徹底的に追及します。鳩山氏公設秘書の行為は政治資金規正法違反(虚偽記載)に当たるのは当然ですが、町村信孝前官房長官は「所得税法違反、私文書偽造などにも当たる」と指摘しています。これは母親の相続遺産を年々分割して政治資金に“すり替え投入”して脱税を図っている疑いが持たれているからです。残念ながら、同党の金権体質は現在も各地の公認候補に、濃厚に現れています。

郷里浄化が北村の国政の原点
 清廉潔白の恩師・白浜仁吉先生の薫陶を受けた私は、郷里の政治浄化を果たすため、平成12年6月の総選挙に初出馬。トレードマークの「桃太郎」で金権の鬼退治に乗り出しました。北松地区を汚染した金権腐敗の征伐が、北村誠吾の国政へ進出した原点です。それ以来、私は清貧に甘んじ、自民党議席を守り続けて来ました。民主党候補のバックには角さん流の「カネと数は力なり」を信奉する小沢氏が控え、強力に支援しています。金権政治の芽は早く摘み取り、郷里と政界に「清潔な政治」を取り戻さなければなりません。史上最高の得票数を獲得したオバマ米大統領はインターネットを駆使し、予備選以来6億5千万〜11億ドル(最高1千2百億円)もの小口献金を集めたというネットによる草の根民主主義の寵児です。これはSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の「フェースブック」などと言ったサイトで数百万人単位の支持者や活動家を募ったものです。最近、日本でも楽天がサイトを開設、カードで振り込むサービスを始めました。北村事務所もサイト加入を検討中ですが、いずれ「草の根ネット献金」を始めたいと考えています。その際は、是非とも皆様の尊い浄財をカンパして下さるよう、早々とお願い申し上げます。

「されどやっぱり北村」で奮闘中
 去る4日は本島・元長崎市長を首相官邸にご案内し、本島氏が麻生首相に沈没漁船・大栄丸救助の陳情をするのに立ち会いました。本島氏は「北村さんの尽力で9月にも漁船の引き上げ作業が実現することになった」と報告、首相に一層の支援を要請しました。先に述べた豪雨災害対策本部の動きもウオッチしています。与党の代議士としては当然ですが、トンボ返りで東京を往復、選挙中にも及ばずながら郷里の問題に汗を流しています。別頁の「北村の政治活動」の国会答弁録も8回を重ねました。是非お読み下さい。ともかく、自民党は結党以来の逆風選挙を戦っています。2年前の都知事選で石原慎太郎知事は「反省しろよ慎太郎、だけどやっぱり慎太郎」のキャッチフレーズで再選を果たしました。「1度は民主党に試させてみるか」といった、ふざけたとんでもない風が吹いているようですが、我々も内閣、政党支持率の低迷には謙虚に襟を正し、「反省しろよ自民党、されどやっぱり北村誠吾・桃太郎」の心意気で奮闘しています。当分HPの更新は出来ませんが、厳しいここ一番の戦いを北村は精一杯頑張っております。切にご支援をお願い申し上げます。