第209回(8月1日)天下分け目の決戦 安心社会実現選挙
 衆議院は7月21日に解散、天下分け目の決戦は8月30日(大安吉日)と決まりました。公示の18日以降の北村HPは公選法に触れる恐れもあり、残念ながら暫く更新致しません。悪しからずご了承下さい。激流に揺れた自民党でしたが、21日の両院議員懇談会で首相が「私のぶれた発言などが国民に不安、不信を与え、党の支持率低下に繋がった」と率直にわび、「願いはただ1つ。候補者全員が帰ってくることだ。一致結束して戦おう」と声涙下る熱弁を奮い、わずか30分で散会。後の代議士会で麻生降ろしの急先鋒だった中川秀直元幹事長が「今日の総理の挨拶は良かった。潔く受け入れる気持ちになった」と歩み寄り、首相と握手を交わしました。百家争鳴の我が党は、自由闊達な議論を展開しても、「雨降って地固まる」で最終的には一致団結する長い伝統があります。この後の記者会見で首相は@日本経済の回復A幼児教育の無償化や雇用政策の強化など安心社会の実現Bこれらの約束を実現出来なければ責任を取る――と述べ、総選挙を「安心社会実現選挙」と命名しました。対する鳩山由紀夫民主党代表は「政権交代選挙」と挑発しています。

政権より政策の重厚政権公約
 解散のキーワードは、吉田内閣の「なれ合い」「抜き打ち」「バカヤロー」解散、鳩山内閣の「天の声」、佐藤内閣の「黒い霧」「沖縄」、大平内閣の「ハプニング」、中曽根内閣の「死んだふり」、森内閣の「神の国」など沢山あります。しかし、今回はマスコミが「崖っぷち」「追い込まれ」「やけっぱち」解散などと決めつけました。各紙の世論調査で比例選の投票先が民主40%台、自民20%台と「民主優勢――自民苦戦」が伝えられれば無理からぬところです。劣勢を挽回するため自民党は「政権よりも政策」を訴え、マニフェスト(政権公約)には@全治3年の経済立て直しのため景気対策を最優先A経済好転を前提に消費税を含む税制抜本改革を行うため2011年度までに必要な法制上の措置を講ずるB基礎的財政収支を19年度に黒字化。債務残高対国内総生産比を20年代初めに引き下げC無年金や低年金の高齢者支援に基礎年金の最低保障機能の強化D国直轄事業の地方負担金は国道や河川などの維持管理費分を軽減E道州制の導入F次々回の衆院選から3親等以内の親族が同一選挙区から立候補することを禁止G衆院議員定数を4年後に1割削減――などの政策ポイントを掲げ、財政健全化のため消費税増税も厭わぬ姿勢を示しています。

財源なき民主のバラマキ政策
 これに対し、民主党は高速道路の無料化、農業の個別所得補償制度創設、公立高校教育無償化など多額の財源を要する政策をずらりと並べ、これら新規政策に必要な財源は16・8兆円に上るという相変わらずのバラマキ政策です。これらの財源は約7兆円を「埋蔵金」の活用などで賄い、残る約9兆円を公務員人件費の2割削減(1・1兆円)、特殊法人の廃止、天下りの禁止など、「歳出の無駄」を減らして捻出すると言っています。与謝野馨財務相は「マクロの経済・財政政策がなく、鳩ポッポが飛び出す手品のようだ」と揶揄し、財務官僚も「現実に大幅な歳出減らしは困難」と見ており、官公労の支援を受ける民主党が公務員の人件費を1・1兆円も削減することは難しく、結局は国債を増発せざるを得ない、と突き放しています。中でも6兆円規模の「子ども手当」は所得税の配偶者控除(38万円)と扶養控除(同)を廃止し、中学卒業まで1人当たり月2万6千円を支給するとの看板政策ですが、子育ての終わった専業主婦や子宝に恵まれない主婦は配偶者控除、扶養控除が廃止されると7,8万円の増税になるとして、早くも不満を募らせています。

安保、教育に問題多い民主党
 「民主党は非常にバラ色の何でもやれるという公約を出している。高速道路を平日も全部タダにすれば毎年2兆円の金が出て行く。どこで負担するのだ。ガソリン税の暫定税率をゼロにすれば2兆5、6千億円の収入減が生ずる。どこで賄うのか。農家に戸別補償2兆円という話だが全部足すと負担増の要素は非常に多い。その分を節約とか、公務員の給与カット2割とか、租税特別措置をやめ特に扶養控除をやめるとか、配偶者控除、扶養控除などに手をつけると言う。それが可能か。国民のためになるのか」――。細田博之自民党幹事長は記者会見で民主党の政策ポイントを各項撃破しました。とくに旧社会、民社党など寄り合い所帯の民主党は安全保障、教育の面に問題が多く、細田幹事長は「海外で自衛隊が個別に協力することは、基本的に全部反対と言い、イラクの時もアフガンの給油もソマリアの海賊にも反対。沖縄問題でも、絶対に普天間飛行場は沖縄県外に移転させると言うが、日米安全保障の体制から見て、摩擦の元になる」と批判しています。

自民の改革路線を全面否定
 民主党には教育基本法改正に絶対反対を唱えた日教組出身者が8人もいて、仮にも政権が交代すれば「君が代、日の丸反対」の文科相が生まれて同法を元に戻すとか、郵政民営化や道路公団の民営化などのすべてを見直そうとしています。農業対策も土地改良をやめ、コンクリートを使うようなダム・河川とか道路、空港などの公共事業はやめてしまうと言っています。このように自民党の改革路線を全面否定し改革に逆行すれば、ひずみの生じた地方の振興、地域医療の問題などは一向に解消されません。解散と同時にマスコミもようやくそれに気づいたようで、新聞の企画やテレビ番組を通じ矛盾だらけの同党政策を厳しく突つき始めました。27日に発表した民主党のマニフェストでは、こうした動きを警戒し「子ども手当」、高速道料金の無料化、農業の戸別所得補償制度導入などの目玉政策は残しながらも、「外務・防衛」では政権交代に備え国民の批判を避けるよう、海賊対策の自衛隊派遣に賛成、日米同盟堅持など自民党に近い現実的路線に手直しを行いました。

羊頭狗肉の政策あぶり出す
 具体的には@米国と対等なパートナーシップを築くA日米地位協定の改訂を提起B米軍再編や米軍基地のあり方を見直すC国連安保理決議に基づく貨物検査の実施や追加制裁の実施も含め、断固とした措置を取るD拉致問題の解決に全力を尽くすE海賊対策は一義的に海上保安庁の責務だが、同庁のみで対応が困難な場合はシビリアンコントロールを徹底する仕組みを整えた上で海賊発生地域に自衛隊を派遣することも認めるF自衛権は個別的、集団的といった概念上の議論に拘泥せず、専守防衛の原則に基づき行使――などです。今後のマスコミの報道によっては、民主党の羊頭狗肉の政策があぶり出され、メッキが落ちるどころか、化けの皮が剥がれることになりそうです。逆に与党が「全治3カ年の経済対策」として打ち上げた2次の補正、本予算の4段ロケット計約130兆円の景気対策は、8月半ばにはじんわりと効果を表し、民主党への追い風は逆風に転じさせることは可能です。自民党は目下、背水の陣の戦いですが、私は国民の皆様のご理解と正しいご判断を頂き、皆様とともにこの1ヶ月間を戦い抜き自民党を再生させると同時に首相が願うように無事“生還”したいと念願しています。北村後援会に是非お入り頂くようお願い申し上げます。