北村からのメッセージ

 

 第11回  通常国会開幕(2月1日)  予算成立が最優先

 梅花がほころび、春はもうすぐです.。長崎に34年ぶりの大雪とは驚きましたが、皆様お元気ですか?私は1月末に開幕した通常国会で目まぐるしく立ち働いています.。自民党復党後に私は党の遊説局次長、国会対策委員会委員、関係団体の14委員会のうち、地方自治、労働・消費者両委員会の副委員長を拝命しました。国会では、これまでの衆院の内閣、安保、災害に代わって、農林水産委員会と石炭対策特別委員会に所属しています。

 自民党国対委の最大の懸案はKSD事件の証人喚問の扱いです。野党側は、先に経済財政担当相を辞任した額賀福志郎氏、村上正邦・自民党前参院議員会長、受託収賄罪で逮捕された小山孝雄参院議員らの証人喚問を強く要求。これに対し連立与党側は「予算審議を意図的に遅らせるものだ。疑惑があれば、政治家はまず国会の政治倫理審査会で自ら釈明すればよい」と拒否し、こう着状態に入っています。

 自民党国対委の筆頭副委員長は長崎3区の虎島和夫前防衛庁長官で、先輩のご指導のもとに野党側の委員と円満な国会運営を協議していますが、野党は7月の参院選を前に森喜朗政権にダメージを与えようと結束しており、打開の糸口はなかなかつかめません。

 正月から東京・世田谷の一家殺人、鳥取・米子の新生児連れ去り、宮城・仙台の筋弛緩剤殺人未遂、嬰児殺しなど殺伐な事件が相次ぎ、二十一世紀は暗い世相で明けました。一方、KSD事件や株価低迷と円安が同時進行、政治、経済は相変わらず前世紀末からの混迷と閉塞を引きずっているといえましょう。

 日本新生と教育改革を最大テーマとする森内閣は、通常国会に経済の自立的回復を目指す二〇〇一年度予算案を提出しました。ようやく回復の兆しにある日本経済を一刻も早く軌道に乗せるには、年度内に新年度予算案を衆院通過させなければなりません。

 しかし、野党側は予算案審議よりも参院選に勝ちたい一心で、KSD(ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団)事件と、外務省の外交機密費(報償費)流用疑惑の二つの爆弾をぶっつけ、森内閣を激しく揺さぶっています。森政権がこの危機をどう乗り切るか。政局は大きなヤマ場を迎え、自民国対委の力量が問われるところです。

 それにしても、皆さんが報道でご存知の通り、KSD事件、外交機密費疑惑ともに呆れ果てた不祥事でありました。私は党の労働・消費者委員会の副委員長である立場から、KSD事件にも重大な関心を持たざるを得ません。事件を詳しく説明すると、KSDは中小・零細企業の経営者百万人から月額二千円の会費を集め、年間二百四十億円の収入を得、全国規模の共済事業を行ってきました。既に逮捕された古関忠男前理事長(79)はこの潤沢な資金を私物化し、政界のタニマチ気取りで、関連団体を通じ政治献金や工作資金をばらまいたり、年額一億円の報酬を受け、豪華なKSD会館を自宅とし、関連団体の幹部に親族を送り込み、幼い孫を株主にすえ、親しい女性歌手の生活費まで資金から流用しました。

 このKSDから金も票も貰い、丸抱えで当選していたのが受託収賄罪で逮捕された小山孝雄参院議員です。KSDは勝手に会員名簿を使って新規党員や後援会員に仕立て上げ、自民党の参院選比例名簿の順位引き上げを工作し、党費も肩代わりしていたようです。

 小山議員は古関前理事長の請託(依頼)を受け、外国人技能実習制度の滞在期間延長などで有利な質問をし、その謝礼に二千万円を受領した疑いで逮捕されたものです。小山容疑者は、村上正邦参院議員の秘書を永年務め、村上議員の支持母体であるKSDをそっくり利用して九五年の参院比例選で当選したため、将来の議長候補とされた村上氏も責任を感じ自民党の参院議員会長を辞任しました。

 額賀氏は、秘書官がKSDから千五百万円の資金を預かり、事件発覚後に返還したといいます。だが、野党側は、「一時的にせよ額賀氏が官房副長官当時に資金提供を受け、KSDの『ものつくり大学』構想が故・小渕恵三元首相の施政方針演説に加えられたことは、官房副長官も関与しており、小山議員同様、受託収賄の疑いがある」ーーとして、小山議員、村上氏とともに額賀氏の証人喚問を強く要求しているわけです。

KSDは労災保険の恩恵を受けられない中小・零細企業経営者の共済事業を目的に設立された公益法人ですが、長引く不況で倒産に苦しむ中小企業者たちは、前理事長の公私混同の乱脈経理に怒りを高めています。問題なのはKSDの関連団体や企業に17人もの労働省OBが天下っていたことで、野党は政・官・業癒着の利権構造と追求する構えです。

 外務省の松尾克俊・元要人外国訪問支援室長(55)も年間五十五億七千万円に上る外交機密費を管理していましたが、複数の大手都市銀行に個人名義の口座を開設、数億円を引き出して知人の女性と共同で東京・文京区のマンションを購入したり、ゴルフの会員権や競走馬十四頭を保有するなど機密費を流用、現在分っただけでも五千四百万円を横領した疑惑がもたれています。外務省は元室長を懲戒免職とし、業務上横領の疑いで警視庁に告発しました。上司16人も減給処分にしましたが、綱紀の乱れは目にあまります。

 野党は森首相、河野洋平外相と、公益法人のKSDを所管する公明党の坂口力厚生労働相を厳しく追及する構えですが、公明党は、消極的な対応をすると、同党のクリーン・イメージが崩れ、参院選に悪影響が出はしまいかと恐れています。自民党もポスト森の有力候補である河野氏や次世代リーダー候補の額賀氏が傷つき、政治体質が問われるなど、参院選に大きなダメージを受けることになります。それだけに、連立与党の国会対策には微妙な温度差があり、証人喚問の処理の局面を難しくしています。

 綱紀粛正、政治浄化ともに大事ですが、国民生活を最優先に考えれば、予算の早期成立が至上命題です。そのうえで行政改革や党体質の改善など、諸改革を断行すべきでしょう。森首相も施政方針演説で「二十一世紀は改革の世紀」と訴えましたが、私は改革の旗手を自負して中央政界に進出しました。先月末に誕生したブッシュ米大統領は、私と同じ54歳で知事6年の経験はあるが、中央政界は私同様初体験です。米大統領に負けずに国政で頑張り、参院選では遊説局次長の本領を発揮して、全国を駆け巡ろうと考えています。どうぞご支援ください。