北村の政治活動

 95回(2月1日)  重要度高い防衛関連法案 着実に歩む基地関連予算 

 政府は、郵政民営化法案の審議を最優先するため、通常国会に提出する法案を絞り込んでいる。昨年は法案127本、条約21本を提出したが、今年は郵政や予算関連法案以外では、@介護の必要度が低い人を対象に「新予防給付」を創設する介護保険法改正案A地方自治体に交付の「地域再生交付金」を創設する地域再生法案B顔の画像を記録する「集積回路(IC)チップ」導入の旅券法改正案C憲法改正に必要な国民投票法案――ぐらいしか目立つ法案はない。教育基本法改正案など国の在り方を決める重要法案の取り扱いは今なお未決定で、83本の提出予定法案の中では、むしろ、防衛庁関連法案の方が緊急度、重要度ともに高まっている。後半国会は郵政民営化関連法案が焦点とされ、油断すると他の法案審議が取り残される恐れも多分にある。私は防衛庁長官政務官として、防衛関連法案の取りまとめを急ぎ、国会に早急に提出して、会期内に成立させたいと日夜動き回っている。

 統合運用や「省」昇格法案

 防衛関連の提出予定法案は、@国際平和協力活動を付随的任務から「本来任務」へ格上げするほか、陸海空3自衛隊の指揮・命令系統を一元化し「統合運用」体制に移行、ミサイル防衛(MD)は緊急時に閣議を省略し防衛長官の命令で迎撃する運用に改める自衛隊法と防衛庁設置法の両改正案A大規模テロや大災害などに対処し内閣に情報一元化の「統合情報会議」と「統合情報本部」を新設する国家緊急事態基本法案B議員立法(政府提案に変わる可能性も)の防衛庁を「省」に昇格する防衛省設置法案――など。「統合運用」法案は、現在の統合幕僚会議を廃止して「統合幕僚監部」を新たに設置し、自衛隊の運用権限を陸海空各幕僚体制から統幕監部に集約するもので、法改正を経て、05年度末に統幕監部を発足させる予定だ。防衛庁の原案によると、統幕監部の所掌事務は、@防衛、警備の計画に関する方針、計画の立案A行動計画の立案とこれに必要な教育訓練、編成、装備、配置、経理、人事などの計画立案B訓練の計画に関する方針と統合教育訓練の計画立案――などが主な内容。

 統合幕僚監部を新設

 統幕監部の長となる「統合幕僚長」と陸海空各幕僚長の関係については、自衛隊法改正原案で、「統合幕僚長は,長官の自衛隊行動に関する指揮監督についての職務を行うに当たり、陸・海・空の幕僚長が行う職務を統制することができる」としている。さらに、防衛長官の陸海空各部隊に対する指揮監督は「統幕監部の所掌に係る隊務に関しては、統合幕僚長を通じて行う」とし、統合幕僚長の権限を明確化する。これら法案に民主党は理解を示しており、成立の見通しは明るい。だが、今年は改憲・論憲イヤーで、憲法問題が絡む久々の本格的な安保論議に共産、社民両党は例年になくハッスルすると思われる。ところで、平成17年(05年)度予算案は衆院予算委で審議中だが、細目が報道されないため代議士の事務所に関係筋から問い合わせてくるケースが多い。予算編成期に基地出身の政治家は地元の要請を受けて予算獲得に奔走しているが、年末。年始は多忙で皆さんにお知らせする機会は少ない。そこで、遅まきながら内示された基地関連予算を今回のホームページで披露することにした。

 J・B新岸壁も進展

 佐世保基地関係では@ジュリエット・ベイスン(J・B)新岸壁の整備新設工事に契約ベースで約30億円(16年度は約42億円)A横瀬貯油所のエアクッション型揚陸艇(LCAC)施設整備の地盤改良工事等に契約ベースで約42億円(同約17億円)B移転集約構想のための針尾島弾薬集積所の周辺海域調査に約6千5百万円(同8千6百万円)――がついた。私は平成12年総選挙で初当選した後の8月4日、衆院安全保障委員会で初質問に立ち、在日米海軍の佐世保基地問題などを質したが、その際、当時の虎島和夫防衛庁長官は「日米友好に水をささないよう立神岸壁とジュリエット・ベイスンはすみ分けるべきと考え、5千万円余の予算で調査中」と答えた。あれから4年半、J・B新岸壁の整備は着々と進み、現在ではLCAC施設の整備に重点が移されている。このことを思えば、“スロー・バット・ステディ”ながら、行政の確かな歩みが感じられて喜ばしい。また、1995年9月に沖縄米兵の少女暴行事件が起きて以来、沖縄の負担を減らす日米特別行動委員会(SACO)の作業も進んでいる。

 騒音軽減事業は5・2倍

 平成17年度のSACO関係経費は土地返還補償経費で10・3倍、騒音軽減事業で5・2倍など、思い切って変更するよう要求している。これらの数字は、我々が基地問題と取り組むうえでも参考になるのでHPに同時掲載した。対前年度比の変更要求額は次の通り。
1.[土地変換事業](提供施設の移転・返還)@移設工事費113億9千3百万円(対前年度比56億8千7百万円減)A補償経費31億2千万円(同28億1千8百万円増)
2.[訓練改善事業](沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の本土移転に伴う人員輸送等)@訓練移転費11億5千6百万円(同1億3万円増)A安全管理施設の整備等5億3千9百万円(同2億3千9百万円増)
3.[騒音軽減事業](騒音軽減イニシアティブの実施)7千7百万円(同6千2百万円増
4.[SACO事業の円滑化](特別行動委員会の最終報告に盛られた措置を円滑に実施)@住宅防音17億6千9百万円(同7億3千3百万円増)A民政安定助成41億6千7百万円(同18億8千3百万円減)B移転措置1億2千4百万円(前年度0で新規)C周辺整備調整交付金35億4千6百万円(同7千万円減)Dその他周辺対策4億8百万円(同5億円減)