第362回(5月16日)GNPからGNCへ(6) 外人観光は指紋認証で買い物
 わが選挙区、長崎県佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスは倒産寸前だったが、数年前に澤田秀雄HIS航空会長を社長に迎え、同氏の経営3原則と、ホテル受付に美女のロボットを置いたり、宝塚まがいの少女歌劇団を作ったりでリピーター客を集め、V字回復を果たした。昨年10月からは約30店舗やレストランで指紋認証だけで料金を払う仕組みを試験的に導入、外人客からは財布を取り出す手間が省けると歓迎されている。政府はこれに習い、今夏から外国人観光客が指紋認証だけで買い物や本人確認が出来るシステムの実証実験を始め、2020年の東京五輪までに実用化を目指している。外国人に人気がある箱根、鎌倉、熱海など神奈川、静岡両県にある約300のホテル・飲食店・土産屋などが参加。来年春までに東北の観光地や名古屋の市街地にも順次広げ、20年には東京など全国で実用化を図る。外国人客は空港などで指紋やクレジットカード情報などを登録。店頭に置かれた専用端末で、指2本の認証を行うだけで支払いや免税手続きが可能になる。また旅館業法に基づき、外国人旅行者には宿泊施設に泊まる際にパスポートの提示を求めているが、指紋認証での代用を認める方針だ。

故郷納税謝礼の商品券転売を防止
 総務省は、「ふるさと納税」の謝礼として寄付者に贈られる商品券など金券の転売が相次いだ問題について3月中旬、「地域振興の趣旨に沿わない」として、県を通じて転売を防止するよう求めた。これを受けて群馬県草津町議会は謝礼品の「くさつ温泉感謝券」を不特定多数の人に営利目的で売買することを禁じ、転売されれば利用できないことを明記する禁止条例を可決。千葉県大多喜町や静岡県西伊豆町、鳥取県三朝町、群馬県中之条町は4月の寄付分から、謝礼に贈る金券に「転売禁止」と明記することを決めた。ふるさと納税は、故郷や応援したい都道府県や市町村におカネを寄付する制度で2008年に始まった。3万円寄付すると、住んでいる自治体に納める翌年度の個人住民税が減額(控除)され、所得税も一部が還付される。この双方を合わせた「減税額」は、寄付額から2000円を差し引いた2万8000円になる。減税額は所得に応じて上限が決まっており、所得が多くて、税金を沢山払っている人ほど上限は高い。4月からは住民税控除額の上限が約2倍に拡大され、年間収入500万円、夫婦2人(片働き)の世帯だと減税額は3万円から5万9000円に増える。寄付する自治体が5つまでなら確定申告が必要なく、手続きも簡単になった。

加熱した謝礼競争の自粛を通知
 読売によると、ふるさと納税利用者は09年度の約3万人から14年度は約13万人以上と4倍以上になった。07年3月に財政再建団体となった北海道夕張市は14年4月から、1万5000円以上の寄付者に特産の夕張メロンを贈り、14年度の寄付総額は前年度比約3.6倍の約9100万円まで増えた。宮崎県三股町は同年度、300万円以上の寄付をしてくれた人に対し、200万円相当の宮崎牛1頭分の肉を贈る数量限定の「プレミアムコース」を設定するなど、謝礼競争は一挙に過熱した。このため、総務省は4月1日、自治体が高額な商品を贈ったり、サービスを提供する「謝礼競争」が加熱しているとして、高額な特産品など過剰な謝礼を自粛するよう自治体に異例の通知を出した。また同省は、自治体に寄付した企業が減税を受ける「企業版ふるさと納税」の創設、都市から過疎地に移住して活性化に取り組む「地域おこし協力隊」の隊員やOBが企業するのを支援しようと、「ふるさと納税」を通じてネット上で寄付を募る仕組みをつくる考えだ。地域の課題解決に貢献する人材として、定住し易くするのが狙いだ。「ふるさと納税」は、3月のHP「北村の政治活動」で報じたように、わが選挙区・平戸市が2014年度に約12.8億円の実績を挙げてトップを飾った。平戸市は豊富な謝礼品を分割して受け取れる仕組みを工夫し、全国の人気を集めた。

長崎市は竹本氏を観光大使に任命
 田上富久長崎市長は4月8日、長崎出身で歌手やタレントとして活躍する竹本孝之氏(50)を同市の観光大使に任命した。竹本氏は2014年から、かまぼこの消費拡大を目指して市内の業者らで作る「長崎かんぼこ王国」の親善大使を務めている。総務省の家計調査によると、揚げかまぼこやちくわなど魚肉練り製品に対する1世帯あたりの年間支出額(贈答を含む)は、2015年に長崎市が前年比12.6%増の1万2723円で、08年以来7年ぶりに全国1位となった。2位は「笹かまぼこ」で有名な仙台市で、前年比8.7%減の1万1703円。同市は長崎市に抜かれて前年1位から後退した。3位は松山市で同7.6%増の1万0648円。「長崎かんぼこ王国」は長崎の練り製品の普及や人口減少に伴う消費量の減少を防ぐため11年に設立され、あごだしを使った「長崎おでん」のPRや、県産のちゃんぽん麺とかまぼこを使ったスパゲティナポリタン風の「ちゃポリタン」の開発を進めてきた。竹本氏はかんぼこ王国の”国歌”を作詞・作曲して親善大使にされたが、今度は田上長崎市長から観光大使の依頼状を手渡され、「(長崎の魅力を伝える)免許証を貰った気持ち。食に加えて、日本中に誇れる長崎人の人柄も伝えていきたい」と就任式で笑顔を見せた。 田上氏も「発信力が高い人。長崎の元気な部分を伝えてくれると期待している」と述べてご満悦だった。(以下次号)