第215回(3月16日)領土絡む地方参政権法案 提案は断固阻止
 通常国会は予算関連の子ども手当法案、高校授業料無償化法案などで与野党の攻防が続いているが、注目されるのは「永住外国人地方参政権付与法案」の扱い。鳩山首相は昨年来、「友愛の精神」で同法案を提出する意向を示し、小沢一郎幹事長も政権交代直後から「通常国会で目鼻を付けたい」と意欲を示してきた。これに対し、国民新党代表の亀井静香金融担当相は「提出するなら連立を解消する」と反対するなど閣内は不統一。民主党内では賛否両論が渦を巻いている。賛成派は「永住外国人が地方参政権を行使しても政治的影響力はタカが知れている」と楽観的だが、慎重・反対派は「意図的な移住で地域をコントロールする人たちが出る」と警戒する。特別永住者は在日韓国・朝鮮人が約42万人と多数を占め、長崎県対馬市では韓国人の手で土地買い占めが進み、自衛隊駐屯地周辺にまで及んでいる。しかも、韓国国会では対馬の領有権を主張し、対馬返還要求決議案まで提出している。在日の韓国人や中国人が集団で対馬市や沖縄県石垣市などへ住民登録を行えば、対馬・竹島・尖閣列島の領有権問題はどうなるか。同法案の提出は断固阻止すべきだ。

「提出なら連立解消」と亀井氏
 「外国人の地方参政権を認めている国が、それによって国が滅びる方向に向かっているのかを検証する必要がある」――。首相は5日の参院予算委員会で、自民党の衛藤晟一氏が、「選挙権は日本国民に固有の権利である」とし、反対質問をしたのに対し、こう反論し、法案提出に前向きの姿勢を示した。一方、亀井金融担当相は3日の同委で、改革クラブの大江康弘氏の質問に対し、「首相は、国民新党が『参政権に反対だ』と理解して政権を運営していると思う。法案提出が、国民新党と組むよりも優先すると思うのであれば、連立は一挙に解消になる」と答えている。社民党は賛成だが、亀井氏が反対すれば同法案の閣議決定は出来ず、今国会の提出は難しい。だが、民主党内には小沢氏が代表当時に立ち上げた同氏肝いりの「在日韓国人をはじめとする永住外国人の法的地位向上を推進する議員連盟」(会長=岡田克也外相)がある。千葉景子法相、赤松広隆農水相、前原誠司国交相、仙石由人行政刷新相、藤井裕久前財務相ら幹部も名を連ね、中央突破を図るかもしれない。

参院選でも「民団」協力期待
 「日本列島は日本人だけの所有物じゃない」――。首相は昨年こう述べて永住外国人の地方参政権付与と取り組む意欲を示した。法案の処理を一任されている小沢幹事長は「政府が提案した方がいい」と述べており、先に訪韓した際には、李明博大統領との会談で同法案の成立に努力すると強い意向を表明している。小沢氏が同法案提出を急ぐのは何故か。選挙至上主義の小沢氏は昨年の総選挙でポスター貼りなどを在日韓国人居留民団の全面支援を受けており、参院選でも「民団」の協力を期待しているからだ。同党は当初、相手の国が日本人の参政権を認める国に限り参政権を認める「相互付与条件」を検討していたが、この条件は見送り、「国交があるか、またはそれに準ずる関係国の永住外国人」に参政権を付与する方向に切り替え、条件を緩和した。しかし、週間文春によると、長島昭久防衛大臣政務官が「法案が成立すれば、意図的な移住で地域をコントロールする人たちが出てくる可能性がある。昨年8月の沖縄県八重山郡与那国町長選挙で自衛隊誘致の是非が問われたが、その差はわずか103票。国政や安保に関わるイシューで、別の国籍を持つ方の意見に左右される状況もあり得る」と危惧しているように、同党内にも慎重・反対派は多い。

識者は安全保障面で注意喚起
 文春は、ジャーナリストの東谷暁氏の言として「移民に寛容な米国は、移民の権利を認める一方で監視体制や法整備を整えているが、日本は最低限必要なスパイ防止法さえない。『友愛の精神』だけで踏み切れば、国民が危険にさらされる」と紹介。さらに、元外交官で作家の佐藤優氏が「国家は究極的には戦争する存在であり、戦争状態になった時、国内のどこかを軍事拠点にする必要が出てきた場合、その地域の外国人有権者と利害が衝突する局面が出る恐れがある」と述べた談話も載せ、安全保障の面から注意を喚起している。現在の永住外国人は約91万人で「特別永住者」の在日韓国・朝鮮人が約42万人と大多数を占めている。外国人登録者は222万人で、見逃せないのは、このうち中国人が在日韓国・朝鮮人を上回る65万5千人強と全体の30%弱を占め、日本国籍取得の中国系帰化人は11万人を超え、就業・留学・婚姻等で永住権を得た定住者も約14万人と急増、在日中国系は計90万人に達していることだ。平成21年の一般永住者は平成6年の約10倍、50万人を超えると見られるが、この4割の20万人は中国人と言われている。

中国人は偽装結婚で永住取得
 しからば「永住者」とはどのように認定されるのだろうか。一般的に外国人が「永住者」になるには約10年の滞在期間を必要としているが、日本人と結婚し、「日本人の配偶者等」を許可された外国人なら3年間の滞在期間で永住者になれる。このため驚くほど早く、簡単に多くの外国人が永住者になっており、この中に偽装結婚の不良外国人が紛れ込んでいる。問題なのは、入国管理局への虚偽申請に対する罰則規定がないことだ。通常、住民票や運転免許証の書き換えを行い、届け出た住所など内容が事実と異なった場合は、電磁的公正証書原本不実記載の罪を犯したとして、懲役5年、罰金50万円以下に問われるが、入国管理局提出書類にでたらめな記載をしても何の罪にも問われない。入管が出来るのはその申請を不許可処分にするだけで、不正に在留資格を得ようと画策した外国人やブローカーを罪に問うことは出来ない。そこで「駄目モト」と虚偽申請をする外国人が増えブローカーが暗躍する。偽装結婚・就労で偽装申請の代行手数料は50万~100万円という。

不良「永住者」にも選挙権付与
 インターネットや街角に置かれたパンフレットには偽装結婚斡旋の広告が無数にあり、こともあろうに東京入国管理局の玄関前でこのパンフが無料配布されていたというから深刻だ。偽装結婚の見落としにより、かなりの不良外国人が永住者になっているのは間違いないが、体裁と責任を気にする入管当局は偽装結婚が判明しても取り消すことは少ないと言われる。困ったことに、新法が成立すれば当然、不良外国人にも選挙権が付与されることになる。性風俗店で働いたり、犯罪を繰り返す「永住者」は、納税はおろか、勤労、教育の義務すら果たしていない。そうした「永住者」が長崎・島根・沖縄県の対馬、竹島、尖閣列島など領有問題に関わる国境の町に、カネで買収されて1時的に住民登録をし、首長選挙や市議選でキャステイングボートを握れば大変なことになる。離島対策、安全保障をライフワークとしてきた私としては、絶対に容認できない法制化だ。断固粉砕したい。    
 なお、月刊雑誌「WiLL」3月号には「永住外国人」の参政権問題を特集、百地章日大教授の「提唱者までが否定した外国人参政権」、田中稔氏(ジャーナリスト)の「偽装結婚、虚偽申請…知られざる外国人居住者の実態」などの記事が掲載されている。本稿執筆のうえで大変参考になった。皆さんも是非一読されるよう、お薦めします。