北村の政治活動

 第3回(平成13年1月元旦) @10月5日の災害対策特別委員会

 北村代議士は10月5日の衆院災害対策特別委員会で、三宅島の噴火と有珠山、奄美、琉球諸島など、同時多発した地震について政府の対策を質した。このなかで北村議員は、長期的に雲仙・普賢岳災害の復興計画に従事した県議時代の経験を踏まえ、「災害復旧には自助、共助、公助の精神が極めて重要」と被災者側の自己責任を強調するとともに、被災地に対する速やかな財政支援、地震予知監視体制の強化などを強く求めた。
これに対し、扇建設相は「家の下に断層があるかなど、普段から自助を最大限認識しておかねばならない」と応じ、災害同時多発には、自衛隊、警察、消防の緊急援助隊を派遣し、広域多岐な救助活動を展開していると答えた。
 また、扇建設相がデザインした防災服を「スマートで機能的」と北村代議士が褒めると、扇建設相は得たりとばかり、「夜行性塗料で発光でき、ジッパーを下ろせば止血も簡単に出来る。総理にもプレゼントした。北村先生がモデルとなって御愛用頂きたい」とぶち上げ、北村代議士が「私はご覧の体型でモデルにはちょっと」と応じるなど、しばし和気藹々の問答を重ねた。
 北村代議士はさらに、10月12日の同特別委で再質問に立ち、三宅島後も引き続き多発した鳥取西部地震などについて液状化対策、緊急移動無線基地の整備などを質した。

 @10月5日の衆院災害対策特別委員会   質疑応答の要旨は次の通り。

 北村 被災者の皆様方にお見舞いとねぎらいを申し上げる。私は五島列島の小値賀という島で生まれ育った。今人口は4千人を切っている。13年余ですが県議であった時、ちょうど雲仙・普賢岳が198年ぶりに噴火し、政府関係機関に大変お世話になった。その立場から、今次災害に重大な関心を抱かざるを得ない。8月22日に三宅島などを視察した。
扇建設相は、災害復旧、復興、対策には自助、共助、公助が極めて重要だと答弁されたが同感だ。雲仙・普賢岳の復興計画策定の際にも感じたことだが、市民の気持ちの奥底には誰かがやってくれるとの甘えの構造があった。日本国民には自己責任の視点が欧米に比べ物足りないと思う。国、府県、市町村はそれぞれの立場で頑張る。民間、個々人もお互い努力することが大事だ。この精神に基づき島原半島地域の復興は目覚しく着実に進展している。
有珠山、東京、奄美諸島、琉球列島でも地震があり、噴火の懸念もある。同時多発的な多種多様な災害が起きた場合、国はどのような取り組みをするか。都で陸海空自衛隊の協力を得、総合的防災訓練をしたが、その教訓を踏まえ所感を聞きたい。
また、大臣は非常にスマートで機能的に着こなせる防災服をデザインされたが、災害多発の国日本である。国会議員にも必要であると個人的に感じているが、この点も聞きたい。

 扇 国土庁長官 普賢岳の経験に基づき災害に対処するとの姿勢に敬意を表したい。自助、共助、公助の基本的なものを知る上で、ハザードマップとか、洪水シュミレーションだとかを普段から知って頂きたい。阪神・淡路大震災の時に初めて日本列島の断層地図を見た。自分の家の下に断層があるかなど、やはり普段から自助を最大限認識しておかねばならない。政府と自治体が一体となった災害情報の収集、連絡体制の確立は当然で、人命救助を一番重視している。災害同時多発の場合は、自衛隊の災害派遣、警察の広域緊急援助隊、緊急消防援助隊を派遣、広域多岐な救助活動に即応する。三宅島の噴火災害でも,海上保安庁の巡視船を鹿児島から派遣した。全国的規模の応援体制が証明された。
指定の防災服は軍隊服の余り布で作ったようで,ごわごわして動きにくい。阪神・淡路大震災の時,外国からの支援体制を見ると全身オレンジ色で格好いい犬を連れ、ひょっとしたら助かるのではないかとの安心感を与えた。土砂と防災服が同じ色では二次災害の恐れがある。夜光性塗料、発光体をつけてライトで自然発光出来るようにし、腕が折れたらすぐジッパーを下ろして止血出来るように考案した。男性用もすでに総理にプレゼントしているが,機能的だと思う。一度、北村先生にモデルとしてぜひ御愛用頂きたい。

 北村 私はご覧の体型でモデルにはちょっと耐えかねるが,いかような場合でも通用する防災服を期待している。三宅島は噴火以来3ヶ月の災害が続いている。速やかな財政支援、関係法令の弾力的運用、地震予知監視体制の強化が特段に求められている。建設省は災害復旧事業の査定設計などに、どんな対応を考えているか。公共性の高い広場や道路を活火山対策特別法の降灰除去事業の対象に出来ないか。災害の緊急事業は単年度ではなく事業年度に延伸出来ないか。島原では土石流回避で迂回路を作ったが、トンネルなどに迂回路を設置し、これを災害復旧事業の対象とすることは出来ないか。

 竹内建設省河川局長 査定設計の費用補助は、特別な構造物について、5百万円以上で、かつ決定工事費に対する割合が7%以上であるものは設計委託の補助を実施している。また、激甚災害指定の場合は、今の基準にかかわりなく幅広く補助対象として設計委託を採択している。災害関連の緊急砂防事業は原則的に年度内完成見込みのある砂防ダムを新たに整備する事業だが、甚大な被害発生の場合は単年度だけでなく、次年度以降は砂防激甚災害対策特別緊急事業を実施している。火山噴火災害は通常の激特事業の3年を5年に延伸する、いわゆる火山激特を平成13年度の新規事業として要求している。道路などで原型に復旧するのが不可能な場所や、施行性、安全性、経済性から見て、これは不可能だという時はトンネルなど新ルート復旧も可能だ。

 山本(正)同省都市局長 都市公園以外の公園、私道、ヤードの降灰除去事業は、被災地の状況を十分踏まえ、法令の弾力的運用を今後検討したい。

 北村 災害に伴い、介護保険、この認定処理の遅延で困った人たちが出てくる。被災者が東京以外にも全国に散らばり捕捉も大変だが、認定、あるいはその期限が切れたとき、継続資格を得るため、厚生省はどのような仕組みを用意しているか。

 大塚厚生省老人保健福祉局長 要介護認定を受ける三宅島民は58人が更新を終えているが、9月末に更新期を迎える方は57人程度いる。要介護認定審査会がなかなか開けないので、資格証を発行、認定を受けるまでの間は介護保険サービスが継続的に受けられる措置を講じている。

 北村 NTTの電話回線は三宅島がキーになり、伊豆7島につながっている。観測データの送受信と、それに基づく判断をするためNTT回線は大事である。所在不明者600人という中で、国勢調査はどのようにするのか。戸別訪問の折角の機会を生かし、回収者が本土の不明者の動静を探ることは出来ないか。
天野郵政省電気通信局長 NTTは自家用発電機のない電話局1局、携帯電話基地局2局は運用を停止しているが、電話局2局、無線中継所1ヶ所、携帯電話基地局1局はバッテリーにより運用している。燃料の補給が出来ず、バッテリーが消耗した場合はすべての局も運用を停止するとともに、経由する伊豆7島の電話、ISDN回線、専用線、携帯電話サービスは影響が生じる。この対策としてNTTは衛星回線利用の特設公衆電話を設置したり専用線の衛星回線に振り替える準備をしている。

 嶋津自治省財政局長 都は三宅村、総務庁と協議し、避難者の正確な調査を期するため、避難者にかかる集計を別途行うとともに、三宅島の島外避難者が島に戻った段階で三宅村が行政需要の基礎となる人口確定の人口調査を自治体で別途行う協議をしている。従って、普通交付税の算定でも、捕捉調査の状況を勘案しながら適正な方法を取っていきたい。

 第4回 A10月12日の災害対策特別委員会

 質疑応答要旨は次の通り。

 北村 今回の鳥取、島根県境の地震で政府の取った対応、措置、両県との連携はスピーディ、的確だったと高く評価したい。今後の震災対策を進めるうえでの課題は何か。

 扇建設相 日本全土が災害列島といえる日本列島をどうするか。担当になってから心を砕いてきた。阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、迅速、的確な情報の収集、伝達体制、初動体制の充実に努めて参ったが、災害の場合はこれで十分というものはない。内閣危機管理監を新設し、阪神・淡路大震災後は24時間体制で情報収集にあたった。緊急時には官邸別館に設置された危機管理センターに閣僚、部局責任者が直ちに参集する体制が作られている。
今回も地震発生5分後に私が、25分後には総理、官房長官が出席し管理センターで局長等による緊急参集チーム会議を開催。国土庁でも災害対策関係省庁連絡会議を開催して、情報を共有するなど密接な連携で対処してきた。地震発生後直ちに航空機を派遣し、上空から被害状況も把握、自衛隊、海上保安庁、警察、消防等の出動が迅速に行われた。建設省のヘリコプター3機を鳥取、広島、四国地方に飛ばし、災害状況を視察した。阪神・淡路大震災の一つ一つの教訓を糧にしながら、国民の生命財産を守る大きな責務を果たしたい。

 北村 危機管理センターに総理以下が続々集まる様子をテレビで見た時は大変頼もしく感じた。境港湾埋め立て地の液状化の理由、原因はどういうものなのか。

 川嶋運輸省港湾局長 境、安来、松江3港で液状化による臨海道路の路面変状、岸壁の沈下等、岸壁エプロン部分で沈下の被害が発生した。原因は3つ挙げられる。@地盤が緩い砂地盤であるA地盤が地下水で飽和しているB地震動が強く継続時間が長いーーことだ。
境港の竹内地区は、この3条件を残念ながら満たしてしまった。

 北村 埋立地の利用、使用の形態、あるいは利用可能な事業を当然想定して事業を遂行されたと思うが、予測を超えた被害であったかどうか。対策を講じていく中で検討を深めて頂きたい。国民の税金を使う公共事業である。投資対効果の問題もあるが、基本的にはやはり、災害に強い公共施設、護岸、埋立地を作ってほしい。
防災マニュアル、防災計画を作成することを都道府県、市町村に指導する立ち場にある消防庁は、今後どう取り組んでいくか。

 鈴木消防庁長官 地方公共団体の地域防災計画では阪神・淡路大震災を踏まえ、それぞれの地域の自然条件、社会的条件を十分勘案してその実情に即し、具体的、実践的な計画にしてもらいたい。特に、被害を想定し、職員の非常参集基準、動員配備体制と情報収集伝達体制を整備するとか、地方団体間の広域応援体制を強化してほしいとお願いしている。また、自衛隊との連携強化では、要請手順、連絡窓口を明確化し、地域防災計画の点検、見直しを行うよう要請している。同時に計画見直しと併せて、必要に応じマニュアルの充実、関係者への周知徹底、防災訓練の実効性向上に努めることも要請している。鳥取県のように防災訓練の成果を取り入れるとか、災害で得た教訓を計画に生かしていくとか、マニュアルを随時見直して、良いよいものにしていく必要があると考えている。

 北村 山間部で携帯電話が不通になったと聞くが、緊急時に回線の混乱も当然生じる。緊急移動無線基地の配置、運用や災害時の対応をどう考えるか。

 天野郵政省電気通信局長 鳥取、島根、広島、岡山4県合わせて10局の携帯電話キー局が運用を停止した。地震の振動で中継回線の接触不良などの障害が起きたことによる。うち6局は数分で復旧したが、2局は30分ないし1時間、残る2局は2ないし4時間程度を復旧に要した。対策では、避難所へ特設公衆電話を設置、災害対策本部に携帯電話や衛星携帯電話を貨し出した。安否情報の伝達には災害用伝言ダイヤルの運行も行った。日野町に臨時の移動基地局を設置、本日から運用する。

 北村 震度の発表で二つの数値が出てくると素人にはわかりにくい。

 山本気象庁長官 気象庁マグニチュードは、地震計で記録された周期数秒程度の地震波の最大振幅をもとに計算されるもので、十分に精度が高い。速報性に大変優れているのが特徴で、ほぼ70年間、わが国の地震のマグニチュードは気象庁マグニチュードで発表している。
しかし、今回、気象庁マグニチュードが7.3、他の方法で求めたモーメントマグニチュード、これは地震波動の建物等に与えるエネルギーを計算するようなものだが、これが、6.6とか6.8とか、いくつかの数字があると承知している。今回の地震を契機に、気象庁マグニチュードも含め、幅広く意見を求めながら総合的な検討を進めてまいりたい。